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恋のマッチアップ番外編 膠着状態3

Author: 相沢蒼依
last update publish date: 2025-12-27 13:35:55

☆☆☆

『加賀屋のせいで、こんなに乱されるなんてっ、あぁっ!』

 妄想によるイップスをなんとしてでも攻略しようと真面目に考えているのに、笹良のエロい声がどこからともなく聞こえてきて、脳内に響き渡る。

『やっ、はじめてなの、にぃ…恥ずかしぃっ。こんな俺をっ、ンンっ! 加賀屋に見せたくない』

 そのうち声だけじゃなく笹良本人の乱れた姿が、まぶたの裏にほわわ〜んと映し出された。場所は更衣室。長椅子をベッド代わりにして、ユニフォームを捲りあげた笹良が、喘ぎ声と一緒に甘い吐息を漏らした。

 俺だって、男を相手にするのははじめて。だからホモビで勉強しまくった。ナニをどうすれば感じるのか――そりゃあもう熱心に勉強した結果が、目の前に転がっている!

『やっ! 腰動かさないで! 変になるって』

 そんなことをお願いしてるのに、自分から腰を動かす笹良。細い腰がしなるたびに俺のをぎゅんぎゅん締めつけて、絶頂に導こうとする。

 ゴールを外すたびに見せていたつらそうな表情じゃなく、口を半開きにして息を切らすその面持ちは、淫靡な雰囲気をこれでもかと醸していた。普段は見られない貴重な笹良の姿に、俺の中にあるボルテ
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    ***(佑輝が江藤ちんとイチャイチャしていないことを祈って――お助けコール!) 宮本はスマホを思いってタップし、弟を呼び出す。数秒後にあっさりと繋がり「もしもし、兄貴。珍しいね」なんていう、のんきな声が耳に届いた。「今、大丈夫?」「うん、平気。もしかして恋人と喧嘩でもしたの?」 ズバリと切り込んできた弟の問いかけに、宮本の頬が一瞬引きつった。「喧嘩はしてないよ。だけど電話の理由が、恋人繋がりだというのを外してない。佑輝、すごいな」「すごくないって。友達の江藤さんじゃなく、俺に電話してきたことが結構驚きだよ。いったいどんなこと?」 興味津々な様子が、電話の向こう側からひしひしと伝わってきた。「実はバレンタインのことで、相談したくて………」「バレンタイン?」「そう。佑輝さ、甘いもの苦手だろ。それなのに昨年江藤ちんにチョコを貰ったって聞いてたから、どこのメーカーのものを食べたのかなって。俺の恋人も、甘いものが苦手な人だから」「あ~、なんか理解。江藤さんに相談したら、ここぞとばかりに冷やかされそうなネタだもんね」 ウシシッという下品な笑い声をあげた弟に、内心ドン引きしつつも、縋る気持ちを込めて返事をする。「だからこうして、佑輝に相談してるんじゃないか。頼むよ、教えてくれ」「その店のこと、電話が終わったらアプリ経由で詳しい場所とか教えてあげるけど、果たして兄貴にできるかどうか……」 うーんなんていう唸り声を出した弟の態度で、嫌な予感がした。「どういうことだ?」「江藤さんから貰ったチョコ、そこら辺のお店で売ってるものじゃなくて、有名なチョコ専門店で売ってる商品なんだよ。それこそ、行列ができるようなところなんだ」「行列……。しかもバレンタイン時期だから――」「そうそう、キャピキャピしてる女子高生やOLがこぞって並んでる場所に、厳つい兄貴が並んだりしたら、ものすごく場違いだろうね」「そんなところだというのに、佑輝のために江藤ちんは並んで買ったのか」 友人の愛の力をまざまざと思い知り、尻込みしかけた自分が恥ずかしくなった。

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    ※これは一緒に暮らして、初めて迎えたクリスマスのお話になります。「うへぇ、うんざりするくらいに疲れた。だけど家に帰ったら大好きな陽さんがいるんだって考えるだけで、そんな疲れが吹き飛んじゃうんだから不思議」 デコトラのハンドルを握りしめながら、自然とクリスマスソングを歌ってしまう宮本。その歌が上手なのか下手なのかは、皆様の想像におまかせします。 マンション近くの駐車場にトラックを停めて、助手席に置いてあった荷物を手に、急ぎ足で帰宅する。 甘いものが苦手な橋本を考えて、イチゴのショートケーキ1個とクリスマスプレゼントを持ってる宮本は、まんまサンタの気分だった。「ただいま~! ってあれ?」 玄関には、橋本の靴が揃えて置いてあった。なので在宅しているのは間違いないのに、リビングにその姿がない。 宮本は手に持っていた荷物を一旦テーブルに置き、トイレやバスルームを探して歩いた。「いない。どうしてだ?」 首を捻りながら寝室の扉を開けると、ベッドヘッドの小さなライトがつけっぱなしだった。そんな状態で普段は寝ていないので、ついていること自体が謎に満ちあふれ、宮本の眉間に深い皺を作った。「むう?」 背後から漏れるリビングの明かりと、ベッドヘッドのライトの明かりで、その存在にやっと気がついた。 ベッドの上に赤いリボンで括られている、とても大きな白い布袋があった。 何だこりゃと思いつつ近づいたら、足裏で思いっきり何かを踏みつけた。ガサリと音がしたので、薄い紙を踏んだのはすぐに分かったが、訝しく思いながら拾い上げ、リビングの明かりでそれをしっかり確認してみる。『みやもとまさきくんへ いつもいいこにしてるきみに、サンタさんからプレゼントをあげます。にるなりやくなり、すきにしてあげてくださいね。 サンタクロースより』 クレヨンでカラフルに書かれた、妙に達筆なひらがなの羅列に、宮本は思わずプッと吹き出した。「陽さんってば、何をやってるんですか!」 慌てて赤いリボンを解き、大きな袋を開けてやる。すると中から赤い三角帽子をかぶった、困り顔の橋本が出てきた。「ぉ、おう……」「いったいいつから、その袋の中に入って――、うわっ、もしかして全裸!?」 袋から橋本を脱出させようと、思いっきり袋をズリ下ろしたら、見慣れたものがババンと目に入ってしまった。「紙に書いてあ

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